馬主資格の取り方と見習い馬主日記

馬主になるには日記

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素人が自力でオータムセール(競走馬のせり市)まで行ってきた

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ド素人のなんちゃって馬主がセリ市に行ってきた

社台グループオーナーズなどのお陰で、業界にツテがない素人でも(地方競馬の)馬主資格を取ることができるようになりました。
しかし、そこから先は暗中模索。馬を買って走らせるにはどうすればよいか、素人なので、何がなにだかわかりません。

少ないツテを頼って自力で調べているのですが、どうせならと思い立ち、競走馬のせり市(セール)に行って、現場で勉強してみることにしました。
というわけで、せり市への参加方法と、現場で見聞・勉強したあれこれを、同輩のみなさんのためにまとめていきます。

せりへの参加方法をまとめていますが、素人が思いつきで馬を買ったところで、競馬場で走らせることができるわけではありません。
あくまで同輩の素人馬主さんのために、小生の学びと気づきをシェアするための見学記です。
現場のみなさんの迷惑になってしまうので、本気で馬を買って走らせたいという場合は、きちんと下ごしらえをしてから訪問してください。

まずは資料請求して購買者登録をする

せり市には社台系のセレクトセールと、日高系のオータムセール、サマーセールなどがあります。
今回はオータムセールにへの参加なので、日高軽種馬農協さんのサイトからカタログを請求します。

送られてきたカタログに購買登録の用紙が同封されていますので、住所氏名馬主番号、保証人その他を記入して返送します。
(保証人は企業オーナーの方なら、自社法人でも良いようです)

登録が終われば、あとは現場に向かうだけです。
当日は車で乗り付けるのが一般的なようですが、千歳空港・千歳市内の各ホテルから無料のシャトルバスが出ています。
便数もけっこうあるので、詳しくは日高軽種馬農協さんのサイトで調べてみてください。

※シャトルバスは馬主さん向けだと思います。観光客の方は乗っていませんでした。

現場についたら窓口で購買者番号をもらう

千歳市内から約90分、居眠りしていたら、あっという間に静内の北海道市場に到着です。
アクセスの悪さを心配していたのですが、実際に行ってみたらそれほどでもありませんでした。

ロビー、厩舎、せり会場など、どこも見学者やプレスの人で賑わっています。
地元の物産展や馬グッズの屋台なども出ており、普通に観光やお祭りとして楽しめそうな雰囲気です。

購買者窓口で氏名を告げると、購買者番号と昼食券をもらえます。
市場内にあれこれ屋台が出ているので、食事はそれで十分まかなえます。
昼メシは静内市街まで戻らないといけないのかと焦っていたのですが、杞憂でした!

ちなみに、ドリンク類はせり場の脇にソフトドリンクサーバーがあり無料。
ロビーで売られているホットコーヒーは300円でした。

そしてあこがれ?のせり会場へ

というわけで、ややこしい手続きはこれで終了です。
せり会場の脇に置いてある、当日の出品馬一覧表をもらって、会場へと入ります。
ちなみに、この表に落札希望価格などが書かれているので、みなさんこれを参考にしてお買い物の組み立てをしているようです。

この扉の奥です。
せりの会場を覗いてみましょう。

テレビで見た、おなじみの光景ですね。
さすがにワクワクしてきます。
なお、見学者(競馬関係者以外)の方はアリーナには着席できません。せり市場内の座席最上段にある通路で立ち見となります。

あとは時間になれば馬が出てくるので、手を挙げれば場内にいるランナーさん(?)が、壇上の鑑定人(?)さんに値段を取り次いでくれます。
テレビで聞こえる「ヘーイ!」「ソーイ!」といった掛け声はオーナーさんでなく、オーナーさんに数字を聞いたランナーさんの声だったんですね。

うっかり手を挙げると本当に買えてしまうかもしれないので、気をつけながらセリの進行を見学します。
セリは購買者同士の駆け引きだと思っていたのですが、それだけではなく、鑑定人さんや出品者さんとも駆け引きがあり、なかなかどうして高度な勝負です。

たとえば欲しい馬が出てきても、対抗者がいないようならわざと落札せず主取りにして、そこから出品者さんと直接交渉して、希望価格を値切ったうえで当日再出品させる…そんな戦術もあるようです。
「これはいける」という馬を見抜いたあとに、懐具合と相談しつつ戦術を組み立てるわけですから、素人がやれるもんじゃないなあ、というのが印象です。

買えばいいというものではない

というわけで、ド素人の個人馬主でもせりに参加して、馬を買うことはできるとわかりました。
とはいえ馬を買ったところで、それだけで競馬場で走らせることができるわけではありません。

買ったあとの預託先はどうするか、育成はどうするか、どこの競馬場のどの調教師に預けるかなど、決めなくてはいけないことが山積みです。
そのへんは一体どうすればいいのか、競馬仲間にご紹介いただいた、某生産者さんに質問してみました(感謝です)。
幸いなことに、たんに見学に来たド素人だとわかっていただき、噛んで含めるようにあれこれ教えてくださいました。

普通は指南役の馬主さんや調教師がいる

その生産者さんいわく、普通は指南役の先輩馬主さんや、預託予定の調教師さんなど、誰かに案内されてせりに来るもので(そりゃそうですね)、ド素人がいきなり買い付けに来ることはあまりないようです。
指南役がいるので、買った後どうするかは、ある意味簡単ですね。
いっぱしの馬主になるまで、先輩方が一通りの段取りをつけてくれるのでしょう。

せりで買った後、落札した馬の生産者さんに相談して、育成その他の手配をしてもらうことも可能らしいのですが、どこの馬の骨ともわからない人間を仕事仲間に紹介できるわけがなく、それはそれで、きちんと事前の人脈づくりが必要だと言われました。これも、至極まっとうな話です。

結論として、まったく人脈もツテもない素人がたどり着けるのはせり会場までです。
そこから先は、お金があったとしても、ネットワークがなければ進めません。
当たり前といえばあたり前の結論なのですが、勝負の世界というのは、そうして経済圏や安全が維持されているのだと思います。

馬の買い方よりも大切なものがある

その生産者さんから聞いたことで一番衝撃を受けたのが、「馬主はなかなか続きませんよ」という言葉です。

「新馬を買ったとして、どこに入れるつもりですか」と聞かれ、「なんとか調教師を探して、道営に入れて、その後は高知とか園田に移せれば」と正直に話したところ、「預託料の安い道営や高知なら馬主の懐に優しいのは確かですが、それが本当に面白いのか、よく考えてください」と言われました。

つまり「見に行けない競馬場に入れて、なかなか勝てもしない。それでは飽きるのではないですか」ということですね。
実際に、お金が続かないか、興味が続かないかで、数年でやめる人が多くいるのだそうです。

「今の道営はレベルが高すぎて、二歳戦なら南関東のほうが易しいくらいです」
「実際に、新馬を買って道営に入れて、鳴かず飛ばずで園田や高知に移したとして、本当に面白いですか。それは、趣味として続けられますか」
といったことも言われました。

これには考え込んでしまいました。

確かに、預託料の安い遠くの競馬場に入れるのは、やりはじめは面白いと思えそうですが、ネットで中継を見るだけで、現場で応援が出来ないのなら、そのうち飽きが来てしまいそうです。
馬は経済動物とはいえ、生き物を買うわけですから、飽きてしまうというのは、馬本人(?)にとっても失礼な話です。

「長く続けたいなら、楽しめるようにしてください。東京に住んでいるなら、まず南関東に入れたほうがいいですよ。仕事を抜け出して応援できるって、素敵じゃないですか」

…ということで、一生に一度のチャレンジだと思っているのなら、きちんと人脈を作って(それこそ社台に頼るとか)、丁寧に下ごしらえをして、南関東に入れるのがよいのではないか、と思い始めています。
しかしながら、南関東は(開催数の少ない=手当の少ない浦和を除き)、預託料が月30~40万円と高額になります。
払えないことはない額ですが、小生の懐具合では、競馬以外のお楽しみがだいぶ制限されてしまいます。

また、仲良しの馬主さんからは「関係者とのやりとりや、引退した馬の処分など、馬主をやっていると大変なこともあります。それに耐えられるかどうかもよく考えてくださいね」と言われました。
これもまた、まっとうな話です。

馬を買う計画は「2年後をメドに道営から高知」というのを基本線で考えていましたが、もう一度じっくりと、計画を検討し直そうと思います。
南関東に入れるのであれば、貯金をあと数千万増やすか、会社の売上をもっと伸ばしたいところですから、そもそも時間が必要です。

というわけで、小生の馬主になるぞ計画。今のところは、

  • 25%出資などでメンバーを募って共有で大井に入れる。
  • やっぱり園田や高知に入れる。
  • 数年がんばってお金をこさえてから南関東に入れる。

…という選択肢があるな、と考えています。

大きな壁があることがわかった北海道旅行でしたが、壁があるとわかっただけメチャクチャ得したな、とも思います。
2年計画を4年計画くらいに伸ばして、一度ゆったりと、自分なりの楽しみ方を考えてみます。

そして気が付きました。競馬を一番安く楽しめるのは、間違いなく馬券ファンですね!







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